ダイアグノデント
微細な虫歯までレーザー光で検知
ダイアグノデントは、レーザー光を歯の表面に当てて虫歯を検知できる機器です。
従来は、レントゲンや肉眼で虫歯かどうかを判断していました。患者さんもレントゲンを診ながらの虫歯診断については、ご記憶があるかと思います。ただ、それだとどうしても見逃してしまう初期の虫歯というのがあります。
ダイアグノデントを使えば微細な虫歯まで高い確率で発見できるのです。
ミニマルインターベンション(MI)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ミニマルインターベンションとは、歯質や歯髄を切削することを最小限に抑え、悪くなった部分のみを削除して修復する治療法です。MIは「Minimal Intervention(最小の侵襲)」の略で、国際歯科連盟が2000年に提唱した概念です。
歯は削れば削るほど寿命が縮まります。
昔は、どんな小さなむし歯でも、むし歯になってしまったところは取り残しを防ぐため、また詰め物がきちんと歯とくっつくように、少し大きめに削って詰める、というのが正しい治療法だとされていました。
しばらくするとむし歯が再発し、さらに大きく削って詰める。またしばらく経つとむし歯が広がって、神経を取り、かぶせ物をする。さらにしばらくすると、悪化して抜歯という処置を取ることになります。
これでは、あっという間に歯がなくなってしまいます。
MI=本当に悪くなったところだけを削除するために役立つのが、このダイアグノデントなのです。
どこまで削ればいいのか?
経過観察でいいのか?
悪くなった箇所はすべて削れたか?
これらの歯科医師としてのテクニックが、勘どころではなく数値化される訳です。
その分、治療にはプラスαの時間はかかってしまいますが、大切な歯を守るためと考えればダイアグノデントを使わない選択肢はないと当院では考えています。